城下町の記憶を受け継ぐそば処|赤穂市「播州赤穂 翁」

赤穂城跡と大石神社のほど近く。城下町の気配を残す一角に、ゆったりと瓦屋根を広げる武家屋敷。

そば処「播州赤穂 翁」。

白い塗り壁の下には、年月を重ねて深い色になった木の格子。

間口の広い堂々とした佇まいでありながら、軒を低く構えた姿には、人を静かに迎え入れるような落ち着きがあります。

暖簾の奥に見える玄関にも、武家屋敷の町に似合う凛とした空気が漂います。

ここは、赤穂四十七士の一人・間喜兵衛の屋敷跡の一画。ずっと守り続けてきた屋敷に手を入れ、2025年の暮れ、手打ちそばの店として、再び明かりが灯りました。

暖簾をくぐって奥へ。廊下の先に広がる店内には、立派な梁や柱、障子、古い建具が残され、囲炉裏を囲む席や、庭を眺める席が設けられています。

使い込まれた木の味わいと、新しく選ばれた家具や照明がよく馴染む。

席によって椅子や机が少しずつ違うので、どこに座ろうかと選ぶのも楽しみのひとつ。

窓の向こうには、手入れされた中庭。

縁側には光が落ち、食事を待つ時間さえ、この家を味わうひとときに変えてくれます。

二階には、大石内蔵助や山鹿素行にまつわる資料を紹介する「武士道資料館」もあります。

城下町に残る記憶を受け継ぎながら、再び人が集い、語らう場所となった古民家。

播州赤穂 翁は、そばをいただくためだけでなく、赤穂の歴史の中へそっと足を踏み入れるような一軒です。

播州赤穂 翁

兵庫県赤穂市上仮屋北4-4

0791-56-8456

月曜日〜日曜日11:00~14:30、不定休

あり

@bansyu_ako_okina

※店舗情報は取材時点のものです。

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この記事を書いた人

古いものは新しいものより少しだけ物語を知っています。
古民家や町家、レトロな建物を訪ね歩き、その魅力を静かに集めています。
誰かの「行ってみたい」が生まれる場所になれたらうれしいです。